「属性パネル」の「オーバープリント」にチェックを入れると
重なり合った部分の背後のオブジェクトも残ったまま分割できます。
(通常、「分割」すると、全てのオブジェクトが見えているモノだけの同一階層となり、背面にあったものは無くなります。)
逆に言うと、パスファインダーで分割したのに、背面のオブジェクトが残っている場合は、属性パネルの「オーバープリント」にチェックが入ってしまっているのかもしれませんね。。。
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属性パネルの「オーバープリント」は、デザインや表現手法というよりも、予防処置的な感覚で、紙の印刷で使われることがある機能のようです。
(描画モードの「乗算」や透明設定はデザイン的な機能と言えます)
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重なり合ったオブジェクトは、透明効果を使用しない限り、印刷時に基本的には「抜き」になります。
背面の色は無いものとして、前面の色だけを印刷します。
紙の印刷でも、版ズレ防止のためにこの機能を上手いこと使って上手いことできるらしい。。。紙の印刷では基本的にプリンターのRIPソフトを使って、実際に刷るそれぞれのインクの量に変換して印刷しているので、データ上にそのような設定が可能なのですね。。。
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松栄シルクの、シルクプリントでは、全てが特色印刷なので、一色一版手作業でデータを作っています。
なにぶんアナログな印刷手法なもので、デザインやインクによって、調整が必要なので、ソフトウェアで一発!とまではいかないのが現状で。。。
(それでも、ショートカットやアクション、MacのAutomatorなどを使って、極力の効率化することは楽しみのひとつでもあります)
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紹介しといてなんですが、紙の印刷の便利な機能のオーバープリント、よほどの意図が無い限り、入稿データには使用しない方が無難らしいです。
特にソフトウェア通して一発で出力する「ネットで印刷系」では意図しない表現になってしまうかもしれないようです。。。
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松栄シルクでも特に指示がない場合、重なっている部分は「抜き」で作成します。
オーバープリントはシルクスクリーン印刷の醍醐味のひとつでもあるので、敢えて乗せる(オーバープリント)意図を別途伝えていただくとスムーズに話が進むと思います。