混同されがちなダブルトーンと2色分解の違いについてかるくまとめてみました。
シルクスクリーンではダブルトーンをよく使います。
特にTシャツへのシルクスクリーンプリントは網点で表現できる%が非常に限られてしまいます。それをカバーするために、墨1色より、グレーと墨に分ける事によって、表現が豊かになります。特に、人物の肌とかに有効の場合が多いです。
(もちろん逆にコントラストを強めたり、表現の幅を狭めて、よりTシャツらしいインパクトの有るデザインにする場合も多いです。)
2色分解は、色数を絞る、もしくは、意外な色の組み合わせを楽しむために使われる場合が多いと思います。
2色で刷るという点では同じなので、プリントするだけの人はあまり違いがわからないかもしれませんが、データの成り立ちが違うので、ご興味の有る方はお付き合いください。
ザックリいうと
《ダブルトーン》
グレースケールから分ける
https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/using/duotones.html
《2色分解》
CMYKなどのチャンネルから適した2版を選んで調整する。
《ダブルトーン手順例》
グレースケール画像を用意。
(カラーから変換した場合、階調が潰れたり飛んだりする場合など、キレイにグレースケールを作りたい場合は、「チャンネルミキサー」を使うなどいろいろ方法があります。)
グレースケールからダブルトーンへ変換
版数とインクの色を選び、カーブを調整。
ダブルトーンモードから、マルチチャンネルモードへ。
チャンネルが2つだけになりました。
「スポットカラーチャンネルを追加」で一から作ってもできますね。
色々つくって組み合わせて、トーンカーブ等で調整して、いい感じにして男前完成。
《2色分解手順例》
CMYKモードから。
(他のモードの場合はCMYKモードへ変換。このCMYKへの変換も重要になるので、以降の作業がうまくいかない場合は、変換方法をいろいろ試してみるのも手です。)
画像の構成物の色情報が適した範囲で存在するチャンネルを2つ選ぶ。
新規スポットカラーチャンネルを追加。
チャンネルミキサーで諸々調整。トーンカーブで諸々調整。
(キャプチャ忘れました。)
緑系と
赤系で
使わないチャンネルを削除して、2色で落ち着いたイメージの男前完成。
《注意》
マルチチャンネルモードはIllustratorに配置する場合は、保存形式やプリントアウト時に注意が必要です。
Photoshop DCS2.0保存したり、特色を擬似的にプロセスカラーにしたり…。
データの作り方によって、いろんな問題があるのでその都度確認することをお忘れなく!
スピード重視で作ってしまったので、わかりにくかったらすいません。
間違っていたらご指導ご鞭撻よろしくおねがいします。
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