
食パンをフライパンで焼くと美味い。
知らなかった。
ちょっと前に高級トースターブームがあった。バルミューダとかいろんなメーカーが、美味いトーストが焼けるトースターをこぞって開発し発売していた。
その高級トースターたちの美味くさせ方は、表面はカリッと中はシットリ。ということらしい。
安価なトースターのようにノロノロと温度を上げていくのではなく、完璧に電子制御されたヒーターが瞬時に高温に達し、瞬く間に表面を焼き上げる。なんだったら水蒸気でモッチリ成分をプラスするものもあるらしい。食パンは最新のテクノロジーによって美味くさせられていく。
最近では食パン自体の高級化が流行っているようで
美味くさせられる側だった食パンが、高級トースターに頼らずとも美味い側化が進行しているらしい。
このような事態を目の前にして、高級トースターに今の率直な感想を聞いてみたい。
今までさんざん美味くしてあげてきたのに、もう、食パンたちは、トースターの傘下で庇護されなくとも美味くなっている。近いうちに独立し個人事務所を設立するという噂も流れてくる。担当マネージャーは否定しているが、その本人が初代社長に就くというのだから肯定できるはずがない。誰のおかげで食べ(られ)てこれたと思っているのだ。お前たちを美味しくするのに幾らかかってきたと思っているのだ。このままでは、食パンが干されてしまうのか。「いえ、私は事務所に残ります───。」と静寂を破ったメンバーの一人が
何を言っているのだ。
話を元へ戻そう。
僕はトースターにそんなにお金をかけることはできないし、高級食パンの行列に並ぶこともできない。そんなものにお金をかけている余裕など。。。
と言いながら、最近無性に鉄のフライパンが欲しくなり、そっちはあっさりと購入してしまった。
買ったからには、とにかく使いたい。
肉を焼いた。確かに美味い。でも肉は大抵美味い。別に鉄のフライパンでなくとも美味い。
しかも今は朝。朝から肉を焼くわけにもいかない。
何か焼くものを!フライパンは高級トースターほどの価格ではなかったが、激安!とは言えない価格だったので、この汎用性を家族に証明しなければ、「またか」という顔をされてしまう。
というわけで、前置きが長くなりましたが、フライパンで食パンを焼き、美味かった話です。

プライパンにオリーブオイルを多めに入れる。クルクルとフライパンをまわし、オリーブオイルをフライパン全体に馴染ませたら、余分なオリーブオイルを別の器に捨てる(使用後にフライパンに塗る用に取って置くとよい)。
鉄のフライパンでなければ、オリーブオイルは少なめでもいいのかもしれない。
そこへバターを1かけ放り込む。切れてるバターの一片なので10gだと思う。

バターが溶けきる前に食パンを放り込む。
数秒ですぐに裏返す。まずはバターとオリーブオイルを両面に染み込ませる。焦げ目は後で。

裏返して残りのバターを溶かしながら、食パンをクルクル回して全体にバターとオリーブオイルが付くように。

後は、火を強くしながら両面を適度に焼く。
高級トースターの理論が本当なら、強火で表面だけさっと焼いた方が良いということになるだろうか。

素晴らしい焦げ目がついたので少し近づいてみた。

火を止めて、生ハムを乗せる。好きなだけ。
生ハムの種類もいろいろあるんだろうけど、よくわからないので毎回適当に選んだものを買っている。

クリームチーズを乗せる。好きなだけ。
チーズもいろいろあるんだろうけど、よくわからないのでいつも適当なものを買っている。冷蔵庫から出したてだと塗りにくいので、しばらく室温で柔らかくしておいた方が良かったのかも。

岩塩、ブラックペッパー、ピンクペッパーなどを振りかける。
ここでもまた少量の「ほりにし」をかけている。
ピンクペッパーは単純に見栄えが良い。
オリーブオイルを回しかけるとさらにそれっぽくなる。

美味しそうなので、すこし近づいてみた。
食べる。美味い。
特にセブンイレブンの金の食パンを使うと、外はカリッと中はシットリ。
栄養面?カロリー?糖質?
最高。